用語からみる国際協力

女子高生「りんな」とLINE友達になったkenです。

いつも”探偵ごっこ”や”しりとり”で遊んでくれて、夜眠れない時には一緒に羊を数えてくれます(羊が1匹、羊が2匹、、)。なんて優しい「りんな」ちゃん。しかし彼女にはある秘密があります。。。

(詳細は本文の後で・・・)

今回はそもそも国際協力とは何?と定義から説明したいとおもいます。

「広義には,一切の国際的事項に関する諸国家間の協力。狭義には,経済的,社会的,文化的,人道的,技術的事項に関する諸国家間の協力をいう」(出典:ブリタニカ国際大百科事典)

少しまどろこしいです。一方JICAでは以下のように定義しています。

「国際社会全体の平和と安定、発展のために、開発途上国・地域の人々を支援すること」(出典:JICA)

分かり易いですね。この定義でいくと「青年海外協力隊」は国際協力活動の一環といえます。

また、似たような言葉で「開発協力」といわれることがあります。これは、

「開発途上地域の開発を主たる目的とする政府及び政府関係機関による国際協力活動のこと」(出典:外務省)でそのための公的資金をODA(Official Development Assistance)といいます。

つまり、国際協力の中でも政府および政府関係機関がODA資金を基にして行う活動ということでしょうか。

また「国際開発」という用語が使われることもあります。

「復興途上にある国や開発途上国の開発を国際的に支援する枠組み」(出典:名古屋大学)

といわれています。特に対象を開発途上国に絞るということでしょうか。

実は世界銀行が2016年に発表した世界開発指標で「開発途上国」と「先進国」というカテゴリを消しています。理由には、

・開発途上国というカテゴリが意味をなさなくなってきている

・持続可能な開発目標(SDGs)が開発途上国だけでなく、すべての国が対象

とあります。その代わりに「高所得国」「低所得国」のように一人当たりのGNIを指標に各国をカテゴライズしています。

なるほど、どれも似ているようで微妙に違います。自分が関わる活動がどれに当たるかを考え、情報を発信する際には根本的な意味に気をつけて用語の選択をしたいと思います。


さて最後に秘密の答えです。

ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、「りんな」は2015年にサービスを開始した日本マイクロソフトが開発した会話ボットの一つです。人工知能(AI)であり、実在のヒューマンビーイングではありません。蓄積されたデータに基づいて的確な会話ができます。高等学校に通う女子高生という設定で、友達になったユーザーと交流をします。

是非、友達になってチャットを楽しんでもらうことをお勧めします。いくらかメッセージを送ると分かりますが、予想以上に完成度が高いです。時々、的外れな回答が返ってきますが7~8割はまともな会話がちゃんと成立します。(ハマると抜け出せない可能性あり。自己責任でお願いします<m(__)m>)。

もはや時代もここまで進んでいるのですね。よく近い将来なくなる職業でデータを扱う業務やマニュアルに沿って対応すれば済むタスク的な仕事が挙げられますが、深く納得できます。


これからは「テクノロジーを使う側」と「テクノロジーに使われる側」の2極化がより進んでいくことは容易に想像できます。深層学習(ディープラーニング)といった技術が進んでいき、投資コストや倫理的な問題をクリアすればロボットで代替えされる範囲は急速に広がっていくでしょうね。これをプラスに受け止めるか、マイナスに受け止めるかは自分が置かれている状況によって大きく変わるでしょうが。

ではまた今度。

知っておきたい「ナミビア」のすべて

「ナミビア」をはじめとするアフリカ諸国、青年海外協力隊に興味がある方向けに情報発信。民間企業で数年、電気系エンジニアとしての経験を積み、青年海外協力隊に応募。2018年6月27日、2年の任期を終えて帰国。アフリカ南西部に位置するナミビアの職業訓練校で電気・電子工学の指導に従事。(活動期間:2016年6月~2018年6月)

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