平和を作る学問

こんにちは!Kenです。

ナミビアは雨季らしい曇り空が多い時期になってきました。今週は土砂降りでした。

雨が降りだすと、遠足前の小学生みたいにワクワクしてしまいます。

では、ここでクイズです。

最近では、あの吉本興業も取り組んでいる持続可能な開発目標(SDGs)17分野のうち、日本がすでに目標を達している項目はいくつあるでしょう?

A: 4 B: 8 C:12 

(正解は本文の後で・・・)


今回は国連平和大学(University for Peace)について。

中米コスタリカには、国連が設立した国連平和大学という大学院大学があります。

平和学を軸として関連するメディア、ジェンダー、平和教育、国際法と人権、環境学、持続可能な経済開発といった学問を勉強できます。

大学院大学なので、修士号と博士号のみ取得できる学術機関です。学士号は取れません。

日本財団ではAsian Peacebuilding Scholarship(APS)という平和構築を学びたい非英語圏のアジア出身入学希望者に対して全額奨学金支給のプログラムを毎年提供しています。

募集条件は以下の通り。

募集人数:30人

対象者:大学卒業以上で、英語が広く使用されていないアジア諸国出身者(日本、インドネシア、カンボジア、スリランカ、タイ、ベトナム、ミャンマー、ラオスなど)。

職歴:最低2年間の実務経験を有する者が望ましい。

奨学金内容:入学者全員に、全額奨学金(授業料・旅費・生活費など)が支給されます。

応募先 :国連平和大学(University for Peace:UPEACE)

出願方法:国連平和大学ウェブサイトよりオンライン出願(英語)

応募には一定の英語力を備えていることが条件であり、TOEFL iBT71以上のスコア提出が必要です。

プログラムにはフィリピンの教育機関(ALLC)で学術英語に触れ、AdMUで国際政治と比較

政治がメインの政治学を学ぶ期間があります。つまり英語の流暢さに欠けるアジア圏の学生

はフィリピンで英語の運用能力に磨きをかけ、さらに平和学を学ぶための土台となる政治学

を勉強してからコスタリカへ行くことになります。

全体のスケジュール(2018年度)は以下の通りです。

2018年3月~2018年8月 フィリピン

3月~5月 ALLCにて中級英語訓練

6月~8月 ALLCにて上級英語訓練

7月~8月(上記同時並行で)AdMUにて政治学の修士課程(1)

2018年8月~2019年5月 コスタリカ

国連平和大学にて、修士課程

2019年6月~2019年12月 フィリピン

AdMUにて政治学の修士課程(2)

フィールド・プロジェクト

卒業式(2019年12月下旬)

今年の応募は既に締めきっているので、次回は来年の8月になります。

UPEACE卒業生の方に聞いた話では、日本人が30人中半分ほどおり、さらに青年海外協力隊

経験者がその中で5名いたようです。毎年、同じ程度の割合だと考えられます。

平和構築や人権に興味があり、国際協力に必要な修士号を取りたい学生にはとても魅力的な

プログラムになっています。倍率も高く、ある時は400名応募して一次選考を通ったの

は50名で、最終合格は30名程度。10分の1以下の合格率ですね。

選考では、紛争解決請負人と呼ばれる東京外国語大学教授である伊勢崎先生が面接し、そ

こで認められるかどうかが合格への鍵となるようです。


では最後に問題の答えです。

正解はA:4つです。日本が目標に達しているのは、目標1、4、6、9の4つです。

目標1 貧困をなくそう

目標4 質の高い教育をみんなに

目標6 安全なトイレを世界中に

目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう

本日もご覧いただきありがとうございます。

ではまた今度。


知っておきたい「ナミビア」のすべて

「ナミビア」をはじめとするアフリカ諸国、青年海外協力隊に興味がある方向けに情報発信。民間企業で数年、電気系エンジニアとしての経験を積み、青年海外協力隊に応募。2018年6月27日、2年の任期を終えて帰国。アフリカ南西部に位置するナミビアの職業訓練校で電気・電子工学の指導に従事。(活動期間:2016年6月~2018年6月)

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